誰でもわかる津本式究極の血抜きコラム③皮目の血抜きとは

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お久しぶりに一部の方だけに需要のある血抜きコラムです。

過去のコラムは下記リンクからご覧ください(/・ω・)/

誰でもわかる津本式究極の血抜きコラム①ホース1本からできる

誰でもわかる津本式究極の血抜きコラム②ノズルの必要性

さて、前回のコラム②で、ノズルはあくまでも補助的工程であり、究極の血抜きそのものではない。ただ、ノズル工程があるおかげで、ホースからの圧迫による究極の血抜きで引き起こされるうっ血のリスクを下げることができると紹介しました。

うっ血のリスクが下がるということは、ホースによる圧迫で魚の全身にある毛細血管まで広く血抜きができるということになります。 これによって、魚の皮目にある血も抜いてしまう事ができるようになるんです。

当たり前ですが、魚の血管は全身に拡がっています。そして、皮目付近にもたくさんの血が流れているのです。
スレ掛かりした時なんかに、体の表面からも結構血が出てくるので、皮目や体表にそれなりの血液が流れているのは、皆さん当たり前のようにわかることでしょう。

エラ切りだけの雑な放血の場合、動脈にある血というのは結構抜けるのですが、この皮目にある毛細血管の血は簡単に出すことはできません。
もちろん、エラを切って、完全に放血するまで泳がせるといった手法の血抜きだと、究極の血抜き同様に完全な脱血ができます。

ただ、近年では魚にも痛点や痛覚があるという研究報告もされており、〆ずに放血させることで、ストレスによる旨味の劣化などがないのか?なども少し気になりますよね|д゚)

ちょっと話がそれましたが、素人が釣りの片手間でやっている血抜き程度では皮目の毛細血管の血までしっかり抜くのは少し難しいのです。

そして、この皮目に残る血というのが意外に曲者となります|д゚)

新鮮なときは気にならないのに、ある程度寝かせると、皮引き後の魚がなんか臭う・・・。「 ちゃんとエラ切り放血したのになんで?」 というような場合は、ほぼほぼこの皮目の血が酸化・腐敗を始めていることが原因であることが多いです。

血の気の多い青物はもちろんですが、白身魚でもこの皮目の血は非常に厄介です。

ホースを使って究極の血抜きをすると、骨からの血に注意が行きがちですが、皮目にも注目してみてください。じわじわと水と血が流れてくるのがわかると思います。 この皮目の血を抜くのと抜かないとでは、究極の血抜きからの熟成に大きな差が生じるのです。

ノズルを使わない究極の血抜きでも皮目の血を抜くことは可能ですが、うっ血のリスクはもちろん動脈に含まれるたくさんの血が毛細血管に拡がることで、多少抜けにくくなってしまいます。 ノズルを使って、ホースによる圧迫をすることで、精度の高い究極の血抜きができるようになるのです。

とはいえ、ここまで散々書いているように、全部血抜きしようとして長時間ノズルで血抜きをするのも、ホースで圧迫するのも、魚の身にとって良くありません。 その辺は、自分も含めて加減を見極めるしかなく、成功と失敗を繰り返す必要があるでしょう。

多少失敗しても腐っていなければなんらかの形で美味しく食べられるので、失敗を恐れずに実行していきたいですよね|д゚)

それでは、次の究極の血抜きコラムは「内臓処理と脱水処理」について、ご紹介します。

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4 件のコメント

  • はじめまして。
    津本式を見様見真似で実践しているのですが少々疑問が有りまして。
    本当に動脈から順行方向に水道水を流すのであれば、ホースを突っ込むのは白い膜を切ったところではなく、エラの切断面(頭側)になるのではないかと考えるのですが、どうなんでしょうか?
    実際のところは、白い膜を切った部位(静脈洞ですよね?)にホースを突っ込んでも、ほぼ血は抜けているという結果なのであまり気にする意味は無いのかもしれませんが…。

    全ての資料を精査したわけじゃないので既出な話かもしれませんが色々と検索をかけてもそこに言及された資料が無いので、津本氏ご本人に近そうな方に訊いてみようと思った次第です。
    良かったら話題として取り上げて頂ければ幸いです。

  • あー、すいません。
    自己解決しました(笑)

    静脈洞の認識が間違っていたようです。
    資料って大事ですね(苦笑)

    • 少年さんはじめまして!

      僕は津本さんに近いと言うか、記事作成の際に津本さんに内容を確認していただいたくらいなんです。。。すみません(^_^;)
      解決されたようで良かったです(´ω`*)

      白い膜を切るのは、あくまでもホースを差し込むためで、そのホースを背骨に当てて背骨に有る動脈に水を流し込むこととなります。
      津本式が世に知られるようになって、今後は科学的なことを含めてもっと詳しく記載していくべきなのかもしれませんが、、、

      津本さん自身も「美味しければそれでいい!」的なスタンスなので、ここでは特に科学的に書いてなく、どちらかというと初めてやる方でも一通りの流れがわかるように説明することを目的として書いている部分があるんです(´ω`*)

      • や、素早い返信ありがとうございます。

        釣ったブリの血抜きがどうしても安定しなくて悩んでいたのですが津本式は優秀ですね。
        今のところではこれ以上の方法は無いのかなと思います。

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