カヤック上での神経締めの基本
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こんにちわ(/・ω・)/
緊急事態宣言に週末風予報が悪いとホッとする(´・ω・`)
あると思います_(:З」 ∠)_
熟成には神経締めが必要な訳
さて、相変わらず釣りネタもないのでちょっとした雑談程度にお話ししたいと思います。
津本式究極の血抜きのおかげか、魚の熟成も熟成をさせて食べるという方が増えています。もともと、関東方面では熟成の文化はあったのですが、関西以西においては鮮度重視で、あのブリブリとした歯ごたえがないと食べた気にならないという方も多いのではないでしょうか。
津本式では、熟成させつつも鮮度を極限まで維持できます。魚のポテンシャルによっては、ギリギリまで熟成させれば、とろけるような刺身を楽しむこともできますし、ほどほどに熟成させると、張りも残しつつ、うまみのアップしたお刺身を食べることができます。
また、釣り人にとって特にうれしいのが、とりあえず下処理をして熟成させておけば、すぐに食べる必要がなく、美味しいお刺身を毎日でも楽しめることではないでしょうか。
食べきれずにおすそ分けに走ったり、泣く泣く処分する必要もなくなるので、釣った魚を最後まで面倒見てあげることができるのは大きいですよね。
話がそれてしまいましたが、熟成させるのであれば、できるだけカヤック上で締めておいた方が良いです。血抜き、脳締め、神経締め、中には血抜きだけはしているという方も多いかもしれません。しかし、脳締め・神経締めまで処理しておくことによって、鮮度をより保って持ち帰ることができます。
魚は、死んだあと数十分~数時間で死後硬直をしてしまいます。そして、死後硬直から解ける段階で、熟成が進み旨味が増えていくのです。
魚のうまみというのは、イノシン酸を指します。このイノシン酸は、ATPが熟成によりイノシン酸へと変化します。
このATPは、生命活動をしていると消費されるものであり、釣り上げた際に暴れたり、血抜きをして動かなくなった後でも神経等で消費されてしまいます。
そのため、釣りあげたら手っ取り早く神経締めまでしてあげることで、ATPの自己消費を抑えて、旨味の素を熟成の段階に持っていくことができるのです。
神経締めが必要でない場合も
ここまで長々と書きましたが、必ずしも神経締めが必要であるとは限りません。例えば、その日のうちにお刺身にして食べるのであれば、神経締めをしなくても血抜き程度に抑えておいても構わないでしょう。
スズキやヒラメなど、洗いで食べるようなときには、特に神経締めしないほうがおいしいこともあります。
時と場合に分けて使い分けるようにしましょう。
神経締めに必要な道具
神経締めに必要な道具は3つ。
- 神経締めワイヤー
- ナイフ
- 〆具
〆具は必須ではないですが、脳天から神経締めをするのであれば、必要となります。
神経締めワイヤーは、ワイヤー径や長さがいろいろありますが、狙う魚に合わせて用意しましょう。上のようなものがあれば、とりあえず何とかなることが多いです。
あまりにでかすぎる魚だと足りないので、大物を釣るという方は60~80cmの長さがあるとよいでしょう。
ナイフはいろいろありますが、自分が使いやすいもので構いません。個人的には、錆に強いサビナイフシリーズがおすすめ。
シャークレイは脳天締めがしやすいです。
仔鯱ザイテルは何でも使える便利なナイフ。
締め具は、個人的に別のものを使っていますが、好きなものでいいと思います。
とりあえず、これだけあればカヤック上でも十分神経締めが可能です。
神経締めの前に脳締めしよう
魚を釣り上げると、カヤック上でとにかく暴れます。暴れさせすぎてしまうと、ATP消費につながり、さらに打ち身などでうっ血や未割れなどのリスクが生じるので、早急に脳締めが必要です。
また、脳締めすることで魚は脳死状態になるので、余計な苦痛を与えないことになります。最近では、魚にも痛覚があるなどの研究報告もあるので、美味しく食べてあげるためにも、サッと脳締めしてしまいましょう。
脳締めをする場合には、2本縦にあるえらのラインの口側のラインの延長線上を指で伝っていくと、やわらかい部分があります。人間で言うとこめかみの部分です。そこから、目と目の間の脳天方向に向かって、ナイフや〆具で一気に締めましょう。
脳締めする際には、暴れますので気を付けてください。
例えば、釣りあげてすぐの真鯛はこんな感じですが、
締めることで、一気に色が変わります。こんな風に鮮やかになる場合や、もっと薄く白っぽくなるものもあります。
そして、しっかりと脳締めされると、上のブリに様に、口がパかっと空いた状態になるので、脳締めの際の判断基準としてください。
脳締めに失敗すると、色も変わらないし口も開かないです。
真鯛の神経締めはとても簡単
ちなみにですが、真鯛の神経締めはとっても簡単。
上の写真の目の前に穴が二つあるのがわかると思います。この穴の上のほうに神経締めのワイヤーを差し込み、奥まで入るようにツンツンとついていると、スッと入り込む場所があります。そのまま一気に差し込んでしごいてあげると、神経締めをすることができるんです。
神経締めが成功すると、反射として、魚の体がびくっと暴れます。そして、脳締め以上に体の色が変わるので、それを目安にするとよいでしょう。
脳天から神経締めをする方法
脳天から神経締めする場合、締め具が活躍します。
ピックのような締め具を、目と目の間の眉間部分から、脳に向けて差込、そこから神経締めワイヤーを差し込むだけです。
真鯛で言う、穴を人工的に作って神経締めをするイメージです。
何度か慣れないと、うまく神経を通らないので、練習が必要かもしれません。
尻尾から神経締めをする方法
比較的誰でも簡単にできる神経締め方法が、尻尾から神経締めをする方法です。
ナイフなどで、尻尾を切断して、そこから神経締めワイヤーを通して、締めます。
上は、イサキの断面図です。背骨の上下に小さな穴があるのがわかります。
おなか側の穴は血管ですので、神経締めには使用しません。上側の、穴が神経の穴なので、ここにワイヤーを通してしごきましょう。びくびくっとなれば成功です。
ここまでできたら、新聞紙などに包み、魚が直接氷に当たらないようにして持ち帰ってあげると、死後硬直を遅らせて、熟成管理を最大限行うことができるでしょう。
なお、津本式について気になる場合は、下記リンクをご覧ください。
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